この記事では、鋳造分野における工程改善の事例や、自動車分野での性能向上の事例を取り上げ、ショットブラストの効果を具体的に解説。造船分野における活用についても紹介します。
建築部材(鋼材)の製造現場における事例です。従来は、穴あけや切断後にショットブラストを行っていたため、ワークが小さくなりすぎたり、変形してしまうことでショットブラスト機に投入できないケースが発生していました。
工程順序と設備構成を見直し、未加工の素材段階でショットブラスト処理を行う方式に変更した結果、自社工場で対応できる範囲が大きく広がっています。
既存のショットブラスト機に投入できないワークがあり、穴あけ・切断後の処理工程に制約を抱えていました。とくに小物加工のワークを外注せざるを得ず、素材段階でのブラスト処理による内製化が課題となっていました。
素材段階からショット加工可能なショットブラスト機を導入したことで、これまで対応できなかった小物ワークの内製化を実現。工程の簡略化で生産量を増加させるとともに、外注依存を解消してコスト削減にもつながりました。
次の記事では、本事例で見直した生産工程の詳細、見直し実施後に拡大した対応範囲、副次的に得られた効果などを解説しています。導入にあたっての留意点もまとめていますので、ぜひご確認ください。
物流業界の「2024年問題」に伴い、ダブル連結トラックの普及が進む中で、トレーラ荷台の増産と車体大型化への対応が課題に。また、塗装工程の自動化による効率化も必要とされていました。
複数の業者から提案を受ける中で、大型車体に対応できるショットブラストの具体策を提示したのがパーカーエンジニアリング。提案内容の優位性から、導入を決定しました。
ショットブラストを含む塗装ライン一式の導入により、大型化した車体への対応と塗装工程の自動化を同時に実現。増産体制の確立と品質の安定につながりました。
ショットブラストは、造船部品の下地処理工程において不可欠な存在です。ミルスケールや錆びを除去し、塗装のアンカー効果を高める役割があります。
大型ワークに対応したショットブラスト機は、船舶の長期防食性能を支えます。ローラーコンベア式やクレーン式搬送機構で多角度から処理が可能。また、PSPC基準に準拠した粒度・投射量制御、ライン自動化による安定した固定システムを備えています。
造船向けのショットブラスト機設計のポイントは、下記の記事でご紹介しています。
ショットブラスト機は、加工部品の素材や形状に適した装置を選ぶことで、処理速度の向上やコスト削減が可能。メーカーごとに得意とする部品のタイプが異なるため、加工する部品に応じた装置選びが欠かせません。ここでは、部品ごとにおすすめのショットブラスト機を扱うメーカーを紹介します。
太洋マシナリー
鋳造・鍛造・製缶・製鋼部品の附着砂や錆・スケール落しを目的とし、ワークの形状・材質・処理能力に対応したショットブラスト装置をカスタム対応。
標準機械も取り揃えており、用途に応じたレイアウトとオプション仕様でセミカスタム設計しています。
高性能セパレーターと最適なライニング材で不純物を除去し、鋳造・鍛造・製缶・製鋼部品の製品表面仕上がり状態を改善し、消耗部品の延命が期待できます。
用途に合わせて消耗部品やキャビネットライニングの材質と取付方法を選定し、メンテナンスを簡素化します。
不二製作所
1μm以下の超微粒子研磨材を安定して噴射できる装置に、独自の研磨材定量制御技術を搭載することで、低圧での安定噴射を実現。
繊細な製品加工の再加工や検査負担を軽減します。
精密加工向けに多関節ロボット自動化を搭載したショットブラスト機を提供。
クリーンルーム環境での運用にも配慮し、処理精度と清浄性の両立をサポートします。精密生産ラインにも組み込みやすい設計です。
Wheelabrator
(ホイール・アブレーター)
航空機メーカーと共同開発し、航空部品に特化した装置を提供。
処理条件や稼働状態をリアルタイムで記録・管理できるトレーサビリティ機能により、航空機・宇宙開発業界の厳格な品質要求に応えます。
疲労強度の向上や応力腐食割れの抑制など、航空機部品で重視される性能改善に特化したショットピーニング装置を開発。
CNC制御や多軸ロボットによる精密な噴射制御で、均一なピーニング処理を実現します。